Total Annihilationが変えたもの
Cavedog Entertainmentは1997年9月にTotal Annihilationを発売しました。ユニットは3Dモデルで、本物の丘と谷がある地形の上を動き、砲弾やロケットはすべてマップの上を飛んでいきます。経済、命令の仕組み、軍勢の規模も、その年のリアルタイムストラテジーとしては珍しいものでした。
起伏のある地形を動く3Dユニット
発売時、Cavedogは、ゲームが実行中に描画しアニメーションさせる3Dユニットを150種以上用意すると約束していました。最初のリリースのデータには、157のユニットファイルがあります。ARMが78、COREが79です。
戦場は平らではありません。各マップはすべての地点の高さを記録しているので、丘、崖、尾根、谷があります。ユニットは足元の斜面に合わせて傾き、急な地面は移動できる場所を制限します。ユニットのデータでは、Kボットのピーウィーの傾斜の限界は17ですが、戦車のフラッシュは10しかありません。そのため、Kボットは車両が止まってしまう地面も登れます。
飛んでいき、外れ、丘に当たる弾
ゲームは、弾、爆発、残骸に物理エンジンを使っています。砲弾、ロケット、ミサイルはどれもマップの上を飛ぶオブジェクトで、進路上の丘にさえぎられることがあります。ゲームデータの198の武器のうち、73は弧を描いて飛ぶ弾を撃ちます。
マニュアルは、これが戦闘でどういう意味を持つかを説明しています。ハンマーとガーディアンのプラズマ砲は、丘越しに撃てます。ファイドーは高速の砲弾をまっすぐ撃ち、ゼウスの電撃砲には目標までの直接の射線が必要です。COREの自走砲はあまり正確ではありません。爆撃機のシャドウは遅すぎて対空砲火をかわせません。武器については戦闘の概要に詳しく書いています。
地形にさえぎられる視界
ユニットはそれぞれ決まった距離まで見えます。視界の設定が「True」なら、丘や尾根が視界をさえぎるので、谷に軍勢を隠せます。「Circular」の設定は高低差を無視し、「Permanent」の設定は戦場の霧をなくします。
以前に探索したものの今は見えていない場所は、灰色で表示されます。マップはそこの地形を覚えていますが、敵の動きは表示しません。Total Annihilationは、レーダーの反応をミニマップに表示した最初期のリアルタイムストラテジーの1つです。レーダー妨害装置は、ユニットを敵のレーダーから隠せます。長距離砲は、ほかのユニットが目標を見つけてくれれば、自分の視界より遠くにも撃てます。
一定の流れで入る資源
資源は金属とエネルギーの2つで、まとまった量を運んで集めるのではありません。金属抽出機、太陽光発電機などの建物が一定の流れを生み、資源バーには生産量と使用量が並べて表示されます。太陽光発電機は20のエネルギーを生み、金属変換機はエネルギー60を金属1に変えます。
建設は、作業が進む間この流れから資源を引き出します。稼ぐより速く使うと蓄えが減り、尽きるとすべての建設が遅くなります。複数の建設ユニットで同じ建物を建てれば、早く完成します。経済の概要では、すべての収入源を数値とともに見ていきます。
残骸と地形物の回収
撃破されたユニットは、たいてい残骸を残します。ゲームデータの278のユニットファイルのうち、228に残骸が指定されています。コマンダーと建設ユニットは、残骸、岩、鉱石を回収して金属を得られます。木などの植物を回収すればエネルギーが得られますが、草からは得られません。コマンダーのディスインテグレーター・ガンで破壊された目標は、回収できるものを何も残しません。
惑星によっては、回収が金属のおもな入手手段になります。ARMのミッションダンプの舞台は、COREが多くの戦いの残骸を置き去りにした衛星です。
前もって出す命令
Shiftを押しながら命令を出すと、ユニットはそれを順番に実行します。建設ユニットは同じ建物を複数の場所に置け、工場は違う種類のユニットを予約できます。巡回命令はユニットにルートをたどらせ、巡回中の建設ユニットは出会った味方のユニットを修理します。護衛命令は、あるユニットをほかのユニットに付き添わせます。
待機命令は、ユニットが自分でどう動くかを決めます。自由射撃、反撃、射撃中止は、いつ撃つかを決めます。自由移動、機動、現在地を固守は、どこまで動くかを決めます。すべての命令とキーは操作のページに載せています。
数百体の軍勢
マルチプレイのゲームには最大10人が参加できます。ホストがプレイヤーごとのユニット数の上限を決め、1997年のマニュアルでは最大の設定が250とされています。3.1パッチの説明によると、上限はのちに引き上げられ、大きな軍勢に合わせて経路探索も変更されました。Total Annihilationは、数百体のユニットによる戦闘を前提に作られた最初期のリアルタイムストラテジーの1つです。Battle Tacticsのミッションジッパー襲撃では、イージーとノーマルで62体のジッパーから始まります。
オーケストラのスコア
音楽はJeremy Souleが作曲しました。演奏はNorthwest Sinfonia、指揮はCullen Thomasです。Cavedogは、この録音を95人編成のオーケストラとコンサート合唱団によるものと説明しています。音楽はゲームのディスクにCDオーディオとして収められているので、普通のCDプレーヤーでも再生できます。ゲーム内では曲を戦況に結び付けられるので、出来事に応じて音楽が変わります。GameSpotは、1997年のBest Music賞をTotal Annihilationに贈りました。
発売後の新ユニット
1997年11月14日から、Cavedogはウェブサイトで毎週1種の新ユニットを無料で公開しました。最初はARMの対空砲フラッカーです。これらのユニットのインストールにはパッチ1.2が必要で、パッチ2.0でコンピューターの対戦相手もそれらを作れるようになりました。アーカイブされたCavedogのダウンロードページには、全部で33種のユニットが載っています。そのほとんどは、のちにThe Core ContingencyとBattle Tacticsに収録されました。
出典
- Total Annihilationのマニュアル(Cavedog Entertainment、1997年)
- Total Annihilationのマニュアル(Infogramesによる再発売版、2000年):クレジットと用語集を含む
- Total Annihilation v3.1パッチのreadme(ゲームフォルダー内の
readme.txt) - このガイドのゲームデータ:GOG版のユニットと武器のファイル
- Cavedog Entertainmentの1997年9月23日と1997年10月30日のプレスリリース:Total Annihilation debut、250,000 games shipped and first free unit
- GameSpotの賞を挙げたCavedog Entertainmentの1998年3月3日のプレスリリース:The Core Contingency announcement
- 2002年にアーカイブされたCavedogのダウンロードユニットのページ:cavedog.com/totala/units.html
- Wikipedia:Total Annihilation